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2020年4月17日金曜日

NAフィルター用、カチオンフィルターの再生方法

こんにちは、店長の上野です。
今回は、カチオンフィルターの再生方法についてご説明します。



カチオンフィルターは、ADAの観賞魚用浄水器・NAウォーターにセットすることで、水道水を軟水化してくれる優れものです。




当店でもレイアウト水槽の換水時に使用していますが、目に見えて水草の調子が良くなりました。
特に、ボルビティスやミクロソリウムの葉が黒くなったり、委縮したりすることが少なくなったようです。


(上野が管理する120㎝水槽のボルビティス)

一部の高めの硬度が好きな魚や水草には使えませんが、一般的な水草レイアウト水槽には胸を張っておすすめできます。
すみだ水族館のNA水槽を管理するADAのスタッフから聞いた話ですが、東京の水はADAギャラリーがある新潟の水よりも硬度が高いため、水草の管理に苦労したそうです。
そこで、カチオンフィルターを使うようにしたところ、健康に、美しく管理できるようになったとのこと。


(すみだ水族館のNA水槽内のミクロソリウム)

そんな便利なカチオンフィルターですが、800L分程度使うと、軟水化の効果がなくなってしまいます。
(説明書では1,000Lになっていますが、水道水の水質によって異なります。当店の水道水はまあまあ硬度が高いので、余裕を持って再生させています)



当店の水槽でいうと、武江の180㎝水槽と私の120㎝水槽の換水を2回ずつしたらおしまいです。
ただ、カチオンフィルターは使い捨てではなく、塩水を使って再生させることが出来ますので、その方法をご説明します。





100gの食塩を1Lの水によく溶かします。



これを、NAウォーターから取り外したカチオンフィルターに注いでいきます。
パッキン側を上にして、塩水が上から溢れないようにゆっくり注ぎ、フィルターの下部から抜けるようにします。

1L分の食塩水を全て通し終えたら、今度は塩分を取り除くために水道水を注ぎます。
後は、NAウォーターにセットし直せば完了です。
※追記:当店では再セットした後に水道水をしばらく流しっぱなしにする方法を取っていますが、今のところ問題は起きていません。



テトラテストGHを使って、水道水の硬度と比較してみました。
試験管に測りたい水を入れ、試薬を一滴ずつ垂らしていきます。
水の色が赤から黄緑に変わるまでに垂らした数が、総硬度になります。微妙な色の変化なので、少しわかりにくいのですが……。

まずは水道水から。



1滴目。ほんのり赤色。



4滴目で黄緑色に変化しました。つまり、この水道水の総硬度は4です。

続いて、カチオンフィルターを通した水を測定。



1滴目で黄緑色に。総硬度は0~1です。しっかり下がっていますね。

水道水の硬度が高い地域にお住いの方、NAウォーターとカチオンフィルター、おすすめです。

上野